猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 8月6日 19時27分

私にとって、とても大切な夜だった。

彼のマレンヌ（女性の後見人の呼び名。フランスでは子どもが生まれると、生涯を通しての後見人を決める）のソランジュを招いてのディネ。

ソランジュという名前を聞くと、すぐに思い出すのは《ロシュフォールの恋人たち》で、カトリーヌ・ドヌーヴの実の姉、モーリス・ドルレアックが演じた役名ソランジュ。

フランス人にとってはクラシックな名前でも、私にはとても美しい響きに聞こえる。

ソランジュは御歳90歳。スマホを使いこなし、矍鑠としたカッコいいマダムだ。ソランジュの家族と彼の家族はとても深い繋がりがあって、毎年ヴァカンスも一緒に行くくらいだったから、ソランジュが彼のマレンヌになったのも自然の流れだったと。

以前から聞いていた日本人の彼女に会うのが楽しみだったとソランジュ。

「次に来るときは、日本の食材を持ってきて私に和食を作ってちょうだいね。もちろん食材費はぜんぶわたし持ちよ！」とソランジュ。

彼女を家に送って行った深夜の車の中で「私にフランスの家族ができたよ。包まれるように温かな気持ち。本当にありがとう」と彼に言った。

深夜。ひとり家の前で、近くを踊る電車のガタンゴトンを聞いていた。白河の深夜とそっくりだと思った。

そして、ずいぶんせっかちにこの世を去った父と母のことを思い出して、キリンジの《エイリアンズ》が聴きたくなった。

#パリンピック2021 #猫パリ　#前菜に出てきた海藻入りのパテが素晴らしく美味しかった✨

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