猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 8月25日 16時46分


先日、Amazonプライムの有料版で、アキ・カウリスマキの『ラヴィ・ド・ボエーム』をひさしぶりに再観した。

私の彼は学生時代、映画観たさに映画館のモギリバイトをしてたってくらい映画好きな人だけど、なんと意外なことにカウリスマキを知らなかった👀

カウリスマキは「レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ」を皮切りに、90年代の渋谷系文化の波にのって、日本では有名になった映画監督(なので、実はヨーロッパよりも日本の方が浸透しているという印象)。

小津をこよなく愛するカウリスマキ映画の登場人物たちは、感情をむき出しにしないことで滲み出る、人間の深いおかしみが真骨頂だけれども、この精神って小津映画や日本の精神性と大変近いところにあると思うのだ。

この物語のあらすじはこうだ。

ロドルフォはアルバニアからやってきた画家。家賃不払いでアパルトマンを追い出された作家マルセルとレストランで意気投合。彼にその部屋に連れていかれると既に次の住人、音楽家ショナールが居すわっており、かくして3人の共同生活が始まる......。'92年のベルリン映画祭国際批評家賞受賞。

Google:出典

もうね、ほんと、「人間ってダメなんだよな。人生ってうまくいかないんだよな」っていうのを、こんなにも優しく、徹底的にダメなまま、かわいらしく描ける人はカウリスマキしかいない。そのダメで、なにやっても下手くそな人間に、愛と優しさがあるっていう、この世の救い。

随所に散りばめられたとんちんかんなやりとりや、ヘンテコな車や、ザツなピンチの切り抜け方etc.... ほんと、大変みつをな映画ですから、すごく嫌なことがあった日とか、ぜひ観ていただきたい。笑って泣いて救われる。それがカウリスマキ映画の効能。

ここ近年、体調が思わしくないと囁かれていたカウリスマキ監督が、今年のカンヌに新作「Les feuilles Mortes」(映画を観てみないと正確に訳せませんが、〝死の札束〟かな🤔)を出して、審査員賞を受賞したのは朗報だった。

カウリスマキ監督の映画はもっと観たい。だから、どうか世界のシネフィルのためにもご自愛ください。

#猫沢映画館 #猫パリ #猫沢エミのインターナショナル五十路ライフシフト #猫沢エミリーパリへ行く


[BIHAKUEN]UVシールド(UVShield)

>> 飲む日焼け止め!「UVシールド」を購入する

3,425

12

2023/8/25

猫沢エミを見た方におすすめの有名人