髙林梢絵さんのインスタグラム写真 - (髙林梢絵Instagram)「🎭 ⁡ 「自然の無償の奉仕、自然の無益な贅沢、 それがこの春ほど妖しい(あやしい)までに 美しくみえたためしはなかった。 私は自然が地上を再び征服してゆくのではないかという 不快な疑問を持った。 だってこの春の花やかさは只事ではないのであった。 菜の花の黄も、若草のみどりも、 桜の幹のみずみずしい黒さも、 その梢にのしかかる鬱陶しい花の天蓋も、 何か私の目には悪意を帯びた色彩のあざやかさと映った。 それはいわば色彩の火事だった。」 ⁡ 🌸 ⁡ 「夏の午(ひる)さがりの太陽が海のおもてに 間断なく平手打ちを与えていた。 湾全体が一つの巨大な眩暈(めまい)であった。 沖にはあの夏の雲が、 雄偉な・悲しめる・預言者めいた姿を、 半ば海に浸して黙々と佇んでいた。 雲の筋肉はアラバスターのように蒼白であった。」 ⁡ 🌊 ⁡ 「たとえ別離が訪れなくても、 男と女の関係というものはすべてこのままの状態に とどまることを許さないという覚醒で、 もう一つの錯覚をも壊したのである。 私は胸苦しく目醒めた。 どうしてこのままではいけないのか? 少年時代このかた何百遍問いかけたかしれない問いが 又口もとへ昇って来た。 何だってすべてを壊し、すべてを移ろわせ、 すべてを流転の中へ委ねねばならぬという 変梃(へんてこ)な義務が われわれ一同に課せられているのであろう。 こんな不快きわまる義務が世にいわゆる 『生』なのであろうか?」 ⁡ ・・・ ⁡ はじめての三島由紀夫作品がこちらでした そもそも文学系小説をほぼ読んだことがないので この文体や漢字に馴染めるのだろうか、、 と不安だったけど 内容も表現も興味深すぎる&おもしろすぎるのとで 夢中で読んでしまいました、、 毎晩読み進めるのが楽しみで ページが進むたびにもうすぐ終わる?!となるのがさみしく こんなにぐいぐい三島ワールドに入っていけたことが ちょっぴり嬉しい☺️笑 ⁡ 仮面の告白は 三島由紀夫の「スキャンダラスな性的自伝」とあって 浅黒い筋肉質な男性が脇腹を刺されて血が滴ることで 興奮する、という肉欲を隠しつつ 女に魅力を感じないけれど でもそんなこと言えない世界での苦悩とか… いっそのこと戦争で自然な自殺をしたかったとか そんなお話で…(物語は第二次世界大戦の頃) ⁡ 永遠に自分への自己問答が繰り返されていて その分析が緻密すぎ&論理的すぎるのも笑っちゃうし でも、朝井リョウの『正欲』同様 なにに欲求するかなんてそれぞれの自由なはずなのに 当たり前に「男は女と結婚する」しか選択肢がない つらさを感じた、、 (当時はその概念が色濃い時代であり 同士すら探すのが難しい時代🥲) ⁡ 上記の3つ目に引用した言葉 「どうしてこのままではいけないのか?」は 欲情しなくてもただ一緒にいることが楽しい女性と 出会って、でも結婚を求められたときの 主人公の胸のうちなのだけど、、、 「なんだこのへんてこな義務は!」と憤っているのが いや、本当にそうだよなぁ、、と。正しい怒りだよね 昔は今よりずっと生きづらい時代だったのかな なんて昭和初期に思いを馳せました🥹 ⁡ そしてとにかくとにかく 表現の豊かさがすごすぎて 上にも載せた、桜を「色彩の火事」といったり 湾岸を「巨大な眩暈」といったりと 言葉が楽しい楽しい楽しい❤️‍🔥 ⁡ 一番好きだったのは、同級生(男)が懸垂したときの 脇毛を見て興奮するところなのだけど この脇毛の描写だけでものすごい熱量と愛を感じて 何度も読んでしまいました🤣(写真3枚目参照)  ・・・  📸  ⑤⑥ 先週のこと バーバの四十九日法要 49個のお餅と銀杏をいただいた  ⑦⑧⑨⑩ そのあとは家族みんなで中華街へ バーバの写真も並べて バーの好きだった豚の角煮も注文😉 中華はみんなで食べるからこそのおいしさがあるなぁ     #仮面の告白 #三島由紀夫 #kozu_booklover @kozue__oshima」11月30日 10時13分 - kozue__oshima

髙林梢絵のインスタグラム(kozue__oshima) - 11月30日 10時13分


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「自然の無償の奉仕、自然の無益な贅沢、
それがこの春ほど妖しい(あやしい)までに
美しくみえたためしはなかった。
私は自然が地上を再び征服してゆくのではないかという
不快な疑問を持った。
だってこの春の花やかさは只事ではないのであった。
菜の花の黄も、若草のみどりも、
桜の幹のみずみずしい黒さも、
その梢にのしかかる鬱陶しい花の天蓋も、
何か私の目には悪意を帯びた色彩のあざやかさと映った。
それはいわば色彩の火事だった。」

🌸

「夏の午(ひる)さがりの太陽が海のおもてに
間断なく平手打ちを与えていた。
湾全体が一つの巨大な眩暈(めまい)であった。
沖にはあの夏の雲が、
雄偉な・悲しめる・預言者めいた姿を、
半ば海に浸して黙々と佇んでいた。
雲の筋肉はアラバスターのように蒼白であった。」

🌊

「たとえ別離が訪れなくても、
男と女の関係というものはすべてこのままの状態に
とどまることを許さないという覚醒で、
もう一つの錯覚をも壊したのである。
私は胸苦しく目醒めた。
どうしてこのままではいけないのか?
少年時代このかた何百遍問いかけたかしれない問いが
又口もとへ昇って来た。
何だってすべてを壊し、すべてを移ろわせ、
すべてを流転の中へ委ねねばならぬという
変梃(へんてこ)な義務が
われわれ一同に課せられているのであろう。
こんな不快きわまる義務が世にいわゆる
『生』なのであろうか?」

・・・

はじめての三島由紀夫作品がこちらでした
そもそも文学系小説をほぼ読んだことがないので
この文体や漢字に馴染めるのだろうか、、
と不安だったけど
内容も表現も興味深すぎる&おもしろすぎるのとで
夢中で読んでしまいました、、
毎晩読み進めるのが楽しみで
ページが進むたびにもうすぐ終わる?!となるのがさみしく
こんなにぐいぐい三島ワールドに入っていけたことが
ちょっぴり嬉しい☺️笑

仮面の告白は
三島由紀夫の「スキャンダラスな性的自伝」とあって
浅黒い筋肉質な男性が脇腹を刺されて血が滴ることで
興奮する、という肉欲を隠しつつ
女に魅力を感じないけれど
でもそんなこと言えない世界での苦悩とか…
いっそのこと戦争で自然な自殺をしたかったとか
そんなお話で…(物語は第二次世界大戦の頃)

永遠に自分への自己問答が繰り返されていて
その分析が緻密すぎ&論理的すぎるのも笑っちゃうし
でも、朝井リョウの『正欲』同様
なにに欲求するかなんてそれぞれの自由なはずなのに
当たり前に「男は女と結婚する」しか選択肢がない
つらさを感じた、、
(当時はその概念が色濃い時代であり
同士すら探すのが難しい時代🥲)

上記の3つ目に引用した言葉
「どうしてこのままではいけないのか?」は
欲情しなくてもただ一緒にいることが楽しい女性と
出会って、でも結婚を求められたときの
主人公の胸のうちなのだけど、、、
「なんだこのへんてこな義務は!」と憤っているのが
いや、本当にそうだよなぁ、、と。正しい怒りだよね
昔は今よりずっと生きづらい時代だったのかな
なんて昭和初期に思いを馳せました🥹

そしてとにかくとにかく
表現の豊かさがすごすぎて
上にも載せた、桜を「色彩の火事」といったり
湾岸を「巨大な眩暈」といったりと
言葉が楽しい楽しい楽しい❤️‍🔥

一番好きだったのは、同級生(男)が懸垂したときの
脇毛を見て興奮するところなのだけど
この脇毛の描写だけでものすごい熱量と愛を感じて
何度も読んでしまいました🤣(写真3枚目参照)

・・・

📸

⑤⑥ 先週のこと バーバの四十九日法要
49個のお餅と銀杏をいただいた

⑦⑧⑨⑩ そのあとは家族みんなで中華街へ
バーバの写真も並べて
バーの好きだった豚の角煮も注文😉
中華はみんなで食べるからこそのおいしさがあるなぁ


#仮面の告白
#三島由紀夫
#kozu_booklover @髙林梢絵


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2023/11/30

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