井上小百合のインスタグラム(sayuri_inoue.official) - 11月14日 23時36分

#シェルブールの雨傘

東京公演は今日で折り返しを迎えました。
毎日葛藤しながら臨んでおりますが、
その分、とてもやり甲斐があります。

ご観劇下さった皆さん、
これからお越しになる皆さん、
本当に有難うございます。



この作品は戦争が根底にあるお話ですが

実際、時代背景が分からないと、
それぞれが下した判断に、？？と
思う方もいらっしゃるかと思ったので

歴史の時系列と共にこの作品を見てみると、
本当に深いお話なので
作品への感情移入がし易いかもしれません〜

と、一応お伝えしておきます！



ギイが出征するのはアルジェリア戦争が
激化した時期なのですが、

歴史を追ってみると、当時、フランスでは
中絶が法で禁じられてたことや、
（非合法の中絶手術を受けるか、お金があれば
別の国で受けることができたが、非合法の手術を
受けた3千〜5千の女性が命を落としています）

女性が結婚をせず子供を持つことは
批判の対象とされたこと、
一方男性は、『国のために死ぬ名誉を持つ者』
でなければ国民の資格を得られなかったこと、

などなど、実は多くの問題が絡んでいる作品なのです

結果的に、ギイは足を負傷したことで、
2年の兵役を全う出来ず、
帰ってくることになり…

生きてはいたけど、その姿がもうボロボロで
本当に苦しいんですけど、、

手紙が途絶え、父親は帰って来ないかもしれないと思い、
産まれてくる子の幸せを守るという
苦渋の決断をしたジュヌヴィエーヴも

本当に誰も悪くなくて



今回の舞台版では映画のラストとは
違う描き方をしているのですが、

大ラスのシーンは、若いときのキラキラした自分たち、
両足で踊っていたギイや、幸せそうなジュヌヴィエーヴ、、、
美しくて楽しかった頃を思い出させる
演出になっています

2人が大人になって再会するのが、
アルジェリア戦争が終結した1年半後で、
フランスに平和が戻ったときなのですが

それぞれがこれで良かったんだ、と
互いの幸せを願い、納得しながら生きていく
前向きさと切なさ、
様々なことを経験し、大人になった、、大人に
なってしまった2人の心情を描いていて、
すごくすごく胸がギュッとなります。

子供名前は唯一の成仏？なのかもと
わたしは解釈しています


… 小百合


#マドレーヌ

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