山口隆のインスタグラム(yamaguchi_sbm) - 9月20日 01時19分

真夜中になって僕は考えてる。
いま僕がいる場違いな高層ホテルの窓はカーテンが全開さ。

あのさ。とにかく、泣きたいくらいの気持ちは、僕はおっきい音で虚空に飛ばしてきたんだ。

そりゃ映画みたくはいかないけど。
土曜日の夜中に観た、あんなふうにはいかないのはわかってるんだけどさ。

東京の夜景はこの時間になるとだんだん光量が減ってくるんだ。

それは真夜中の正体。

東京の夜景が光少なくなるにつれて僕は考える。
だけどいろいろ考えても、どうもかなわない。
センチメンタルにはかなわないのさ。

いま、とてもとてもキレイな東京の夜景を、神々しいセンチメンタルがだんだんと飲み込んでその光を奪っていってる。
光量が減るさなかの大東京、ぽつんと高層ホテルひとりぼっち考え中の僕を、釘付けにするほどの魅力センチメンタルはするすると僕を取り込んで、僕に古いロックンロールを口ずさめと言う。

それは真夜中の正体。

ほら、いまこの間にも東京の夜景は飲み込まれてくよ。

ならばせめて明日は口笛吹けちまうよな、どうかそんな日にって、僕はいま思ってるんだ。

ひそやかに祈ろうよ。

いま口ずさんでるロックンロールは古いロックンロールさ。1950年代くらいの曲。
コーラスがシンプルで美しいんだ。

口ずさみながら。

ひそやかに祈ろうよ。

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