羽田沙織のインスタグラム(saorihada) - 4月2日 21時30分

背後にいる人物は、霊なのか、あるいは死そのものなのか、
いずれにしても、それが死を描いていることは一目瞭然だったのだが、
実際この絵を目の前にした時、

背後の人物が、なんて穏やかなのだろう、

と慄いた。

慄く　というのか、
あるいは、安堵　とも言うのかもしれない。

それは、とても不思議な感覚だった。

手前に描かれた人物は、おそらく画家シーレ本人だろうが、
それよりも、背後の死の方が、ずっと穏やかで、

ともすれば、
誘惑にいつだって負けそうなくらいに。

そのことに、
どこか私は、ほっとした、のだと思う。

待望の【エゴン・シーレ展】

イケメン、ナルシスト、女性の敵。

鬼才と呼ばれる人は、
得てして、そういうものだろう。

風景画エリアのみ撮影可能だった。

母の実家のあった街は、
死の街　として繰り返し描かれている。

いつだって
シーレからは、ロックが聴こえる。

「ぼくは反抗を愛でる」
そう、作品に記したらしい。

同じ時代を生きていないから、
実際には出会っていないからこそ、言えることだろうが、

やっぱり彼は、鬼才だなぁ。

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