柏倉陽介さんのインスタグラム写真 - (柏倉陽介Instagram)「目黒川沿いを歩いていたら、護岸の上をゾウがパオンパオンと鳴きながら走っていたので、夢中になってカメラのシャッターを切った。凄いのが撮れたぞと思った瞬間に夢から覚めた。両手には撮影の手ごたえが確かに残っていて、わずかに震えている。その手をしばらく眺めたのち、夢かと気づき、現実には撮れなかった悔しさを噛み締める。撮影現場の夢をくたびれてしまうほどよく見てしまうのは、撮影に対する緊張感を忘れないためなのかもしれない。 逆に、現実の世界で『光の龍』というものを見たと真顔で語る人に会ったことがある。取材先で泊まった宿のご主人だ。私は「その、龍の写真は携帯とかで撮りました?」と言った。茶化すわけではなく、真面目に聞いた。嘘をついているとか、話を大きくしているように見えなかったからだ。宿の主人はきょとんとした顔で「写真?撮ってない」と答えた。 おそらく、それは目ではなく脳が見た光景だったのだろう。外からの光が眼球という器官を刺激して体内で信号となって脳に届けられるなら、脳内で起こる刺激が眼球からの刺激と交錯して現実的な光景として見えるという現象もあるのかも知れない。 私はよく、自分しか知らない光景を撮ることの大切さを口にしている。その極端な例が光の龍なのだろうなと思う。実際には、現実に在るものしか写真には写りこまない。しかし、その人しか知らない光景や出来事を写しこめたら、それは素晴らしい写真になるに違いないと確信するのだ。」12月30日 13時33分 - yosuke_kashiwakura

柏倉陽介のインスタグラム(yosuke_kashiwakura) - 12月30日 13時33分


目黒川沿いを歩いていたら、護岸の上をゾウがパオンパオンと鳴きながら走っていたので、夢中になってカメラのシャッターを切った。凄いのが撮れたぞと思った瞬間に夢から覚めた。両手には撮影の手ごたえが確かに残っていて、わずかに震えている。その手をしばらく眺めたのち、夢かと気づき、現実には撮れなかった悔しさを噛み締める。撮影現場の夢をくたびれてしまうほどよく見てしまうのは、撮影に対する緊張感を忘れないためなのかもしれない。
逆に、現実の世界で『光の龍』というものを見たと真顔で語る人に会ったことがある。取材先で泊まった宿のご主人だ。私は「その、龍の写真は携帯とかで撮りました?」と言った。茶化すわけではなく、真面目に聞いた。嘘をついているとか、話を大きくしているように見えなかったからだ。宿の主人はきょとんとした顔で「写真?撮ってない」と答えた。
おそらく、それは目ではなく脳が見た光景だったのだろう。外からの光が眼球という器官を刺激して体内で信号となって脳に届けられるなら、脳内で起こる刺激が眼球からの刺激と交錯して現実的な光景として見えるという現象もあるのかも知れない。
私はよく、自分しか知らない光景を撮ることの大切さを口にしている。その極端な例が光の龍なのだろうなと思う。実際には、現実に在るものしか写真には写りこまない。しかし、その人しか知らない光景や出来事を写しこめたら、それは素晴らしい写真になるに違いないと確信するのだ。


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2020/12/30

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