kiyoshi.tabuchiのインスタグラム(kiyoshi.tabuchi) - 9月26日 21時31分

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短編間取り小説
「頑張れ！上村！」

(後編※前編は一つ前の投稿)
そう・・・・
私だけの寝室が欲しい・・・・

とにかく私がワタシであるために、
1人になる時間が欲しいだけ。
夜、家事が終わって、家族が寝静まった後に
私だけの部屋に入り、ユルユルしたい。
ユルユルはダラダラに近いがちょっと違う。

ユルユルしたいのだ・・・

例えば、
好きなジャニーズのDVDを見たり、
漫画を見たりとにかく1人で
ユルユルしたい。
武はこの趣味はほとんど知らない。

武にそれを伝えたところで、
いいねーーー
ユルユル一緒にしよう！と言うだろう。

違うねん・・

1人でユルユルしたいの・・

武が嫌いとかではない・・・

1人でゆっくりユルユルしたい・・・

とはいえ、
おしどり夫婦の妻代表みたいな私が
そんなことを大手ハウスメーカーの
営業や設計の方に伝えることはできず・・
打合せは進んでいった。

そして、あるプチ事件が起きた。

このハウスメーカーで決めた要因である、
スマートな営業の方が転勤になり、
担当者が変わった。

なんと、そいつがチャラい（笑）

上村という営業だがとにかくチャラい。

なぜ？この大手ハウスメーカーに
入社ができたのか不思議だ。

たぶん、他の人と間違えて、
合格をしてしまったんであろう。

それぐらいチャラい上村。

が、そんな上村がとんでもないことを
言った。

「なんか・・寝室って苦しくないっすか？
イマドキ、一緒に寝るって考えれないっす。
あっ俺　こう見えて結婚してるんですけど、
妻を愛してるから別なんすよ。
だって寝る時間も違うし、
体温も違うじゃないっすか。
あっでも、抱きしめたい時は俺から行くんす」

ビビった。

一瞬、何が起こったか、わからなかった。
担当の設計の方も絶句。

そりゃそうだ。

いきなりチャラい。

ものすごくチャラい。

でも紗季は心で叫んだ！！

いいぞ上村！
頑張れ上村！
ここを乗り越えたら
お前は今日から上村さんだ！
いや上村様だ！

そう心で叫んでいたたら、

武がボソッと

「確かにな」

たぶん、頑張りもせずに、
深く考えもせずに、
素直なトーンで
　

「確かにな」

と言った・・・・

その後、この事について深く
夫婦で話し合いはなかった。

そして、淡々と間取りの打合せが
進み、キッチンの奥に私だけの
ユルユル部屋ができた。

たぶん、武は何も考えずに、
単純に私の事を考えて、
普通に受け入れいたんだろう。

紗季は素直に心から幸せを感じた、、、、、

そうだ
来週の打合せ前のランチのお店は
私が新しいお店を探して予約しよう。
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